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月見
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台風バビンカが過ぎ、とっても空が綺麗な今日、前々から楽しみにしていた夏田先生主催のコンサートに国立音大まで行ってきた。
国立音大は初めて行ったけど、キャンパス内に緑があって凄く綺麗だし、でかいホールまであって、良い環境だなぁと憧れた。
今回のコンサートは「20世紀後半から21世紀の音楽」ということで、作品の経緯、コンセプトを知らない状態で演奏を聴くのは難しいので、コンサート前のレクチャーから参加した。
調性音楽、調からの脱却、機能和声からの脱却、12音セリー、トータル・セリエスムといった音楽の変わっていった流れを簡単に説明してもらえた事で、現代音楽に至るまでの流れを大まかに理解できたし、トータル・セリエスム後のクラスター、ミニマルミュージック、スペクトル楽派といった音楽についても知る事ができて非常に有意義な講義だった。それらを代表する作曲家の曲を聴きながら、幾何学的な楽譜や、ライヒのpiano phaseの楽譜を見る事ができた。
その後いよいよコンサートが始まった。

最初の曲は夏田先生の「鍵盤楽器のための音楽」(2006委嘱作品世界初演)
ピアノと打楽器によるテンポが早く、もの凄い数の音群で独特の音響空間を作っていた。
現代音楽は理解不能なものも多いし、学生との違いは明らかに分かるのかという僕の不安は一瞬にして崩され、天才の奇跡を目の当たりにした。
僕にとって新しい感覚だったのが、音にしてないはずの音を自分の心の中で感じるという、聴こえないはずの音が心の中で響く感覚だった。予期せぬ鳥肌が何度も立った。これは僕にとってのこれからの永遠のテーマになると思う。大学一年の時以来、久々にこんなに尊敬できる人ができた。先生の授業を受けれる事が幸せだし、これからもっともっと色んな事を聞きたい。

次に演奏されたのが、リゲティの「永遠の光」
合唱団が楕円形にステージに並び、これも歌だけで独特の音響空間を作っていた。
合唱団のレベルが凄く高くて、高い音域だからといって決して張り上げず、ダイナミクスが繊細かつ、絶妙な音程感で、持続する音を大切にしていた。
声だけが作れるその音の空間に天に上っていくような感覚を覚え、感動した。

ベリオの「カーヴで見出す点・・・」
ピアニストは曲中ほとんど途切れる事のない32分音符の高速なパッセージを見事に弾きこなしていた。クセナキスのシナファイの痙攣する持続音にどことなく似ていて、興奮した。

福士則夫さんの「時の橋」
笙が海を表し、能管が空を表し、互いが互いに憧れ、その間を橋渡しするようにオケが存在するのだけど、最後まで決して交わる事はないというコンセプト。僕は笙という楽器は特に好きなのだけど、その響きに対称にいる能管が呼応し、オケも両側に配置され、それぞれの想いを一緒になって伝える感じが素晴らしかった。
不協和音ばかりの現代曲なのに、その切ないストーリーを感じる事ができてとっても感動した。

最後にとても楽しみにしていたライヒの「City Life」
僕は曲を作り始めてから常にライヒには最も影響を受けていて、CDでずっと聴いてきたのだけど、そのライヒの世界を生で聴けるのが最高に幸せだった。
あの反復のフレーズを目の前で演奏している、生のライヒの音楽は生きていて素晴らしかった。

久々に最高に幸せを感じたコンサート。
夏田先生の指揮や音楽作りはかっこ良すぎでした。いつまでも先生を追っていきたい。

所沢でユンと飯を食って帰ろうとしたらDonから電話が来て、月が綺麗だから団子を食べながら月見をしようという事になった。
東口のコンビニにお酒を買いに寄ると、偶然シンジとネモを発見。
5人で公園で月見をした。
またシンジに会う事ができて嬉しかったし、月も綺麗だったし、楽しかった。
気分がとっても良かったので、酒も団子もとっても美味しかった。
良い一日だった。
by free_ee_free | 2006-10-08 01:24
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Junya Yanagidaira
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